木香薔薇の森@ クリーミーさくま。

 

最近アシスタント業が多くかつ撮影者側に回っているさくまですが。

桐島被写体の撮影の合間にちょこっとだけモデルをやってもらいました。桐島が撮りたくなったから急遽お願いしたという。
ふんわりしたイメージのまま撮影したのでちょっとスナップっぽいのですが。季節感ありでいい雰囲気なんです。

 

 

 

イメージは「クリーミーさくま」。

クリーミーマミって昔いたじゃないですか。魔法少女の。あのイメージ。

ぼんやり頭の中にあって、そのぼんやりのままスタイリング。
そのままじゃなくて、この季節の黄色と紫をファンタジーな感じで包括したような。

 

なので、主題が色彩と雰囲気の撮影です。こういうのはあまりやらないので新鮮。
で、いつもは人物を全くいじらないのですが、今回はPhotoShopで化粧を色足ししてます。
顔の造形とかはいじらないし肌の質感も消したくないので過剰にはしていませんが、化粧道具がちょっと足りなくてまつ毛とか増やしてます。笑

 

 

見上げてもてっぺんが見えない木香薔薇。白いのもありますが、黄色いのをメインで撮影してみました。

黄色×ピンク紫ってすごい組み合わせだけどそこに水色の中間色をいれるとなじむような。

パレットの色遊びみたい。

 

 

この規模貸切!笑

周りは無人です。遠くの方に造園作業をするおばちゃんおじちゃんの背中がちらっと見えるくらい。
風に吹かれて花が動いていい香りと、ぶんぶんミツバチ。
この、花の中に入ると、この世じゃないみたいな光景に包まれます。

 

 

 

この日は4月なのに日差しがきつくて暑くて。5月の暑い日みたいだったのですが。

風が心地よくて、ゆらゆら揺れる枝の薔薇と花が綺麗だったのを覚えています。

髪の毛のくるくる具合いが絶妙で。綺麗なピンクだなぁ〜と思ってシャッターを押したなぁ。

 

 

で、こちらは日陰の反対側にある白い木香薔薇。

WBを変えているので、髪が紫になっています。透明感がいいなぁ。と思って拡大すると「わああああ」ってなるのにBLOG掲載すると小さくて見えないので、拡大。。。笑

 

 

 

紫ピンクのちょっと透明なつけまって売ってないのでCGでつけてます。笑

これもお化粧プラスだけで、顔はいじってません。

 

5年前までは「撮ってだし(=全くの未加工)」にこだわってめちゃくちゃカメラの設定を入れていたけど。それがあるからこその、今の「RAW現像(=色調整)」でありPhotoShopだと思う。
もともと絵描きで同人屋でもあったのでPhotoShopはお絵かきツール。だからこそ、写真は写真で一線を引いてました。

 

 

 

「-frontière-」(2002-2013)というテーマで撮影していた時期は結構かたくなにやってて。それがその時の良さだったと思っていて。それでもひとつのテーマで10年くらいは撮影してて。

結果として、そこでやってた頑固なことがあったからこその今がある。
frontièreは「境界線」という意味。

 

今は「présence」というテーマで撮影をしています。présenceは、存在とか、臨在とかそういう感じ。

境界線の時は自分と他をつなぐものは何か、もしくはつながっていない、もしくは内包してしまうのか、という事を撮影していたのですが。今はもっと、世界というか、その場にあるべき「そのもの」を見つめたい感じ。

 

言葉にすると難しく散漫になってしまうのは、まだ探しているからで。

でも、テーマがひとつ、完結したことは自分の中で大きな意味を持つし、やり方も変わりました。

 

présenceをテーマして5年。ちょっと外側が見えてきた感じ。

今年は人もたくさん撮影させて頂きたいし、色んなものを否定しないで柔軟にやっていきたい。

必要なものと、必要でないもの。自分で区別しないで、受け入れるような、一緒に新しい世界を作っていけるような表現をやっていきたい、と思って。

 

それは、露出や色彩という見た目だけの問題ではなく、もっと内面的なものです。

もちろん、見た目の写真世界も狭めたくない。

自分自身はもっと広い世界を持っていると思いたいし、色彩や光は時間や場所と共に無限に変化していくから。
それを自分というフィルターで均一に伸ばして、ぺらぺらにしたくない。

 

 

どんな場所にいても、何をしていても、どんな状況になっても、自分という在り方を問うようにしていたいな。と思った最近です。

 

 

 

さくまくん、可愛い被写体をありがとうございました!

 

 

 

 

 

東京キャットガーディアン×PhotoCafe桐島ナオ 月イチ*猫撮影会
次回は6月17日(日)↑

 

 

 


2回目の、澳門@教会巡りの旅。

時間が経ってしまいましたがちゃんと残しておきたいので記述しておきます。

1月のお正月に澳門に教会巡りに行って来ました。
2016年にも教会巡りに行ってるんですけど、行けなかった場所が多くて。リベンジです。
香港ももちろん一緒に行ってるんですけど先にマカオ書きたいので書きます!
移動はお馴染みのスターフェリー。日本から手配しているので並ばずするっと乗船。

 

 

今回は新年明けたばっかりなので新年仕様でした!…というか中国の旧正月は2月だからそれに向けて正月モードが高まっていく時期な感じ。(なので年末年始から2月までは香港はSALE!なのですよ…!!←それ目当てで行った)

 

澳門についたらまずはタクシーでこの教会に来るのはなんだか好きなルートなのかもしれない。

 

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(写真は前回のです。今回も撮影したけどほぼ同じなので)
Capela de S. Miguel Arcanjo(聖彌額爾小堂)です。有名ではないみたいで今回もTAXI運転手に伝わらず…「hotel?」と聞かれて「noooooo!Church!」というやり取りが。。。笑

 

 

今回はお葬式の直後?だったのかな。がらんとしてて誰もいなかったのですがお花がたくさん供えてありました。
使っている花がやっぱ南国だな、というか。なんか華やかで良かったです。
人の死を悼むというか、ここの物語性のある墓たちを見ていると追悼する人がいてこその、死なんだと。思ったり。
生きていることも死も、「認識」なのかなと思ったりしました。

 

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やっぱり、この像が気になります。綺麗なんだけど、哀しすぎる。

他のはけっこう綺麗系が多いです。鳥とかもいたりして。前回も気になったけど、やっぱり気になる。

 

そんな気持ちとは正反対に前日に買ったワンピースを着てはしゃぐ桐島。。。

 

 

 

 

 

だいぶ楽しそうです。
「本日はワンピースですのよ」的な。笑

 

さいご、自分で笑っちゃいました。

 

 

そのあとは望堂區創意產業促進會瘋堂十號創意園までお散歩して、仁慈堂婆仔屋のまだクリスマスな中庭とかポルトガル雑貨とかを堪能。
前回来た時は緑で茂ってたけど今回はさすがに冬なので一部枯れてます。でもこの廃墟みたいな感じも好き。

 

 

この中はハイソな感じで壁もきっちり綺麗。
なんか違う国に来たみたい。飾りつけはクリスマス!日本みたいにすぐ片付けないの、いいですね。

 

そして路地裏歩き。
澳門はカジノばっか有名だけどポルトガル建築と香港の路地裏みたいなごっちゃ煮雑居ビルが隣り合っている感じがたまらないのです。そして時々ある廃墟もいい。(だけど今回取り壊されているところでした)

 

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この廃墟とか。たまらない。壊してしまうのもったいない…けど台風とか来たら危険なんだろうな…うーん。
質感とか、とても好きで。これはフィルムで撮らねば…!となんか気合い入れて撮影。

 

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ふつーーーの住宅。マンションていうか雑居ビル的なアパートメント。
中華圏のこういう雑な感じ、すごーく好き。大好物。

 

葡萄牙駐澳門及香港總領事館の一本山側の裏道をのんびり歩いて、この辺でお昼を探してみるもなかなか良さげなお店がなく。
チラっと見て入った「彪記」という香港粥のお店(中華料理的な)が地元の人で溢れててなかなかいい雰囲気でした。近所のお店の人が昼休みにランチでやってくるような感じのお店。

 

 

決してすごく綺麗でもないし広くもないんだけど、一人英語もできるテキパキ働くおねーさんが席を作ってくれたり荷物を気にしてくれたりとっても感じがよく、美味しかったです。GoogleMapの評価が低いのは観光客だと思う…。

 

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(写真は2016年です。以下略)

 

そして聖母誕辰主教座堂(マカオのカテドラルです)に行って今回は中に入れました。

 

 

ペンタコちゃんは撮影するとき左右逆転してます。これは今回撮影してるファインダー。
この絵を見ているだけで美しくて幸せ。ほんと。

 

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熱心にお祈りしている方が多数いてとてもいい空気でした。
基本的に撮影はOKで、フラッシュNGな教会が多い。それはどこの国も一緒みたい。
日本は撮影禁止が多くて悲しいけど、熱心にお祈りしている時にフォーカス合わせる音が鳴り響きまくってたらちょっと嫌かも…とか考えてしまいました(切っててもシャッター音は響くけどね)
ここは監視しているおじさんがちゃんといて、近づける距離も決まってます(見学者は祭壇の近くまで行けないのですがそれがとても良いと思いました)強面ですけどとても親切なおじさん。

 

で、毎度の一大観光地、議事亭前地(セナド広場)はあまりの人混みにちょっと引く…。噴水の工事は終わってましたがまっすぐ歩けないというか渋谷みたいな感じ…。
とりあえずお約束のここは見ました。砂糖細工みたいでかわいい玫瑰聖母堂(聖ドミニコ教会)。

 

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(写真は2016年です。以下略)
今回横っちょにある仁慈堂博物館に入ってみたのですが(前回も気になっていた)ここ、ものすごいアタリです。美術とか民俗学好き、宗教美術好きだったらぜひ行ってみてください。館内撮影OKです。

 

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入り口は同潤会アパートみたいで、この前で撮影している自撮りガールが多いのですが…この中は貸切。
まぁ、自撮りする雰囲気じゃないですけど。笑

 

 

澳門におけるキリスト教関係の美術館です。
シノワズリ感が半端なく、これは貝細工で埋め込んだ十字架!!

 

 

中には入れないけど洋館みたいな作りのお部屋。
(なんか怖い感じがした気がする…)

 

 

つぼですよ。JHSの文字に梅!!曲がってるし!
なんか色々すごい。キシリア様に届けなくては…!!

 

 

これも好き。コペンハーゲン風(というか元祖はこっち)。
麒麟に乗っているのかなぁ…もしやイエスさま!?(まさかの東洋人説)
これ、好きです。似たお菓子の缶持っているんですけど…。。。

 

 

感動したのが、これ。
巨大なアワビの貝に掘られた「最後の晩餐」!!
これ、もっと有名になっていいすごい作品だと思うんですが…。。。うーん。
別の作品もたくさんあって、光るレースみたいでした。すばらしい。

 

セドナ広場を抜けてここから新ルート!

 

 

坂を登ります!かなりすごい傾斜!

この鶏、香港のポルトガル料理屋に居て謎に思ってたのですが、澳門に来たらすごくたくさんいました。
ポルトガルのシンボル的なお土産キャラクターなのですね…(ちゃんとお話があった)

 

 

聖奧斯定堂(聖オーガスティン広場)を抜けて(ちょっと坂道)、聖若瑟修院です。
漢字が書いてあるのが新鮮…!!

 

 

色合いがとてもいい感じなのですが、雨が降りそうでどんよりしているので彩度が…。
夏の日差しで見たら印象が違うんだろうな(でもすんごい暑い)

 

ちょっと下ると同じ色の建物。これは崗頂劇院(Dom Pedro V Theatre)の、壁。
色がいい。で、ルーヴァーの色がまたいい…。ビリジアン…。

 

 

で、正面のオペラハウス!おしゃれ〜!!

この砂糖菓子みたいな真っ白な紋章がシャーベットからーの外壁に映えます。

 

 

そこからさらに下るとクリームイエローの大きな教会。聖老楞佐堂(聖ローレンス教会)です。
ここは観光客ウェルカムな雰囲気でした。装飾とお庭の雰囲気的な。

 

 

完全にクリスマス!素敵。絵になるなぁ〜。

雪が降らないクリスマスってそれはそれでロマンチックな感じがします。降るといいね、って思っている感じがね。

 

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もちろん内部もクリームイエロー。優しい感じがする。スペインポルトガルのスパニッシュ系カラフル文化の中でもこの優しい色合いってどこの色なんだろう…。

 

 

天井は薄いペールブルー。ここだけみたらどこの国かわからない。御伽話の世界みたい。

とてもとても好きな天井です。
教会としては漆喰彫刻もないし天井画もないから地味なんだろうけど。この空気感は素敵。

 

 

ステンドグラスが少しはめ込まれていました。
一面のステンドグラスも素敵だけど、こういう場所にさらっとあるのもいいですね。
さて、そこからラストスパート!山の上にある主教山小堂を目指します…!!(ここが最終目的!!)

 

 

教会はこんな感じの街並みの中に突然現れるのでけっこうビックリします。

商業ビルがある地区もあるけど、半分以上はこんな感じ。

 

 

この高低差、わかりますでしょうか?崖っぷちのような高低差と階段。香港島と同じく階段と坂が多い!

急に視界が変わるので面白いです。

 

 

そして…この後はけっこうすごい坂で冬じゃなかったら死んでるかも…な坂の上は更に絶景で、なんかお高そうなホテルがあって気になったのですがMAPには表記がない…(写真はある)。どなたかの別荘??(すごい車ばかりでした)
小雨が降り出して不穏な雰囲気満載のマカオタワーです。
前回は出来てなかった香港と澳門をつなぐ海上道路も出来ていて…ピンクイルカのことを考えるとぐるぐるしてしまうのだけど。
それを言うと自分たちが乗ってきたフェリーもそれに加担している気がするし…。。。(ぐるぐる)

 

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目的の教会。この教会に会うために長い坂を登ってきました。一部修復がされていてきっとクリームイエローの教会だったのかぁ…とか思ったりして。修復されている箇所以外は完全に石の教会みたいになってます。

この、荒涼とした雰囲気に一目惚れだったので、ぜひ見てみたくて。

 

 

デジタル版で反対の階段を撮影するとこんなにボロボロです。
階段の一部が崩壊しかかっていて通行禁止ではないけど危険な感じ。

 

 

こういった文化財を守っていくことはとても大変だと思います。

澳門はカジノだけじゃなくて教会や他の文化財にも目を向けてくれているのがいいなぁ(できればもうちょっと自然環境や動植物にも向けて欲しい…)

 

2回目の澳門。Cathedral Parish側(北側)の教会はけっこう行きました!もし次があれば南のTaipa側にも行ってみたいなぁ〜。
お付き合いありがとうございました。

 

 


それは、白よりも白く @blanc.

 

夜明け前の、空が一瞬明るくなり始めた時間がとても好きで。

まだ、陽がでない仄暗さと黒から透明な紺色になってゆく空に、細い三日月が引っ掛かっている。

 

そこにいるのは人のような、人ではないもの。

 

 

目で見た景色を残したいのではなく、美しさではないものを撮りたいと思った。
プラスの感情ではないけれど、マイナスの感情というわけでもない。
なんか、ただ、そんなものがそこにあるような。
名前のない、存在。

 

 

この被写体には名前はあります。blanc.くんです。友人です。
初めて被写体をお願いしました。変な人です。

 

 

緩やかな色彩と光と水面の反射。
肩からの流れに光が落ちて滑るのが美しくていい。

 

 

衣装は全部彼の自前&スタイリングなのですが、打ち合わせなしでこの世界観はいい。
テーマとか、何も伝えずただ、撮らせて貰ったに近いのですが。

 

自分の中ではあって。
撮りながら滲んでいけたらいいな、とか。

 

 

「狂気」について撮りたかったのです。

 

正しいとされているもの、狂っているとされているもの。
見た目なのか、精神なのか、その判断はどこで誰がするのか。

 

 

美しく整ったものに、狂気を感じる。
数式とか、建物とかもそう。不規則よりも規則に狂気を感じる。

 

でも、それって「正しい」ものではないのか。
正しいものが良いものではないけれど、美しくないものは、いやだ。

 

 

表面上狂っているように見えるものと、上辺は普通にして生きているものの違いはどこにあるだろうと。

 

そして、両者の差はなんだろうか。

 

 

インターバル連続撮影しています。桐島、入ってます。

 

海の色と空の色が変わってきて、太陽が昇って人間の気配がしたら、「朝」が終わってしまうような感じ。

 

 

何も生まないものがいいし、存在するだけでいい。
植物のような美しさがあるといい。
触れたらそこから火傷するくらいでいいのだと思う。

 

 

その眼は、この眼は、何を見ているのか。
撮影することで知りたいとは思わないけれど、入り込んでくる思考はある。
それは、どんなものでもシャッターを押したいと思う。

 

プラスとか、マイナスとかは関係なく、感情が動いているということ自体に価値があると思う。

 

 

どっちが狂っているなんて、ある側面でしかなくて。
幸せかどうかなんて、定義をどこに置くかでしかなくて。

 

でも、幸せになりたい。とは、思ってないんだな、と。思った。

 

 

死神みたいなblanc.くんでした。
また次回の撮影予定も決まっているのでよろしくお願いします。

 


春の花。

 

どうやら春が来たようで。

春になってしまったようです。
今年は一週間見込みがずれて早まってしまったようで。。。

 

 

この写真はPhotoCafe撮影会の下見の写真。
なので、ちょっとやってみました感がありますが。。。

 

 

ヒヨドリやスズメがたくさんいてあちこちで鳴き声がしてとっても心地よい空間でした。
春爛漫て、すごいなぁ〜。って、ちょっと外側からみてしまう癖があるのですが。
春は「嫌い」ではないのです。(根暗なので急に明るくなるとついていけないのです)

 

 

2箇所の下見が終わり、桜を今日1日で100本以上みたかなぁ…と思いながら歩いていると、辛夷が咲いていました。
こんなところにいたかな?って場所。
たぶん、この前の雪にやられた感じ。茶色い部分が目立って。
鎌倉の木蓮はほぼ全滅だそう。

 

 

木蓮さんの親戚の辛夷さん。
すごく好きな花なんです。木蓮は大人っぽいというか、白いと白鳥とか、祈りの手みたいだけど。
辛夷はもうちょっと、柔らかい感じ。
ふわっと開いた愛しい手、みたいな。
春の、ため息を花にしたみたいな。少し弱さがあって、いい。

 

 

なんか、この子に「呼ばれて」撮影をし始めたけど。
結構難しい。しばらく、撮影の手を止めてぐるっと回って、少し離れて呼吸。

 

君はなんで声を掛けたの?と、声をかけるようなシャッター。

 

答えは結局自分の中に落とし込むしかないんだけど、相性の良い植物は少し歩み寄ってくれる気がする。

 

 

カチっと、石がはまったような感覚。
あ、ここだ。って、何もかもが一瞬で「美しさ」になる。
この感覚を知ってるから、写真が好きなのかもしれない。

 

辛夷のたおやかな手先に柔らかな夕暮れのグラデーション。
呼吸の先の、伸ばした手を掴んだような。

 

 

一気に心が昇華されていくような。
この白い花に吸い込まれていく感覚。

 

特別な場所じゃないのに、ファインダーの中の世界だけに魔法がかかる。

 

甘い香り。薄いグラデーション。
角度によって、色を変えて、染物のように敷かれて。

 

 

自然の美しさには敵わないというけれど、人間だって自然の一部だし、人間の作ったものだって自然の一部なのかもしれない。
たまに、そういう風に感じることがあって。
絵を描くことは絵筆を使う技術と脳をリンクさせることだけど、写真を撮ることはカメラと数値を脳とリンクさせることだと思う。
その世界が美しくて。

 

なんだか、辛夷に話を聞いてもらったような気分になって。
写真を撮ることで、何かに救われている気になる。

 

 

日没。

 

夕陽の後の方が好きであまり見ることがなかったけれど、赤がほのかに残った空もいいよ、って言われたみたいでした。
辛夷は夜のブルーに染まってきていて。

 

 

そのまま撮影していようかと思ったのだけど。
さっきの気持ちを大事にしたいので、カメラを止めて帰りました。

 

ただ、美しいものを撮影するのではなく、自分に正直に撮影していきたいし、技術はきちんとしていたい。

 

久しぶりに、一本の樹と向き合ってとてもよかったです。
ありがとう。

Vous ne va nulle part. @ EiQ

なぜか、気になる人っていて。それが道すがらだったり、インターネット上だったりする。

後者は絶対数からして多いけど、自分から声をかけたのは初めて。
EiQくん。

 

 

なぜ、撮らせて欲しいのか。夜の新宿のカフェで説明するも。

 

桐島、どうも怪しい人っぽい。
「撮った写真をどーするんですか?」「どーもしません」
「ギャラ出るんですか」「必要であれば」

 

結局。「撮りたいから、撮らせてください」という単なる土下座なわけでして。笑
初めて見たInstagramのオシャレな画像の羅列から滲みでる美しさの中の寂しさ、みたいな。
そういうのを、逢って、改めて感じたのでした。

 

「まずは、テストショットしましょう。お互いどんな感じなのか」

 

春になって欲しくない三月の日。撮影させて頂きました。

 

 

当日はモノクロに設定を入れて撮影し、RAWデータを後日カラー現像しています。
モデルを職業にしている方ではないので、一眼レフでがっつり長時間撮影するのは初めて。
なので、できるだけのんびり出来る場所。空気の綺麗な場所。
なにより似合う場所に行ってみた。

 

 

 

EiQくんが持っている空気感というのが、言葉で形容できないのだけれど。
桐島は、渇いている感じ。だと思った。
乾いているではなく、渇いている。

 

 

しなやかな部分はもちろんあって、綺麗な表情をするのに。
なんか満たされないような。満たされないように気を付けているような。

 

この、コンクリートの天井のグラデーションと、滲みがとても好きで。
それを分かってもらえるのはとても嬉しい。(そしてモスクワの話しが面白い)

 

 

オシャレが好き。服が好き。
だから、全体のバランスがとても良くて。今回はほぼお任せでコーディネートしてもらいました。

 

以前の写真は金髪でもっと髪が長い感じだったのだけど、打ち合わせ時に「今、黒髪で短いんですけど。大丈夫ですか?」と気を使ってもらって(たぶん、桐島が写真とコーデを見て是非と言ったので…)いたのだけど。

 

目を惹いたのはもちろん外見だけど顔がはっきり写るような写真はあまり載せてなかったし、何より「雰囲気」がとても好きで。
雰囲気って、角度によって全然違うものだし。頭がいい人は何個も持っているものが、「雰囲気」。

 

桐島が見た、あいいな。と思った雰囲気を内包している人を撮りたいと思ってお願いしているので、大丈夫です。と答えました。

 

 

ほぼ初めて向き合って、カメラを向けて。
何が見えるかと言うと。その人によるのですが。

 

EiQくんは、記憶というか。深層のミルフィユ的なものが、垣間見えて。
この辺の写真を撮っている時すごく思った事がひとつ。

 

 

あ。今、すごい綺麗な表情してる。
綺麗なまま撮らなきゃ。綺麗なまま撮りたい!もっと綺麗に撮りたい!

 

と、思いながらシャッターを押したのを覚えてます。

 

 

一瞬で変わる目元。表情。

 

「今さ、夜にぐるぐる考えるようなことが、浮かび上がってきてた。でしょ」と桐島が言うと。
「なんでわかったんですか。笑」と。

 

 

人間の記憶は生きている限り、そのことを忘れない限り、消えなくて。
何度も何度もそこだけが繰り返されて。
もう、いやになるんだけど。

 

それでも人間は残酷だから、いつか記憶が薄れてしまう。
同じ事象の新しい記憶を深くしていかないと、忘れてしまう。

 

 

そうじゃないと。受け止めきれないから、パンクしてしまうのか。と。
じゃぁ、蓄積され続ける記憶はパンクしないのか、と。

 

一瞬で消えてゆく影を見ながら考えてみたり。

 

 

場所というのは人間よりもずっと長く存在していて。
記憶なんかなくても、閲覧者がいなくても、ただ、そこに存在してる。

 

EiQくんが過去の自分を見ていようと、いまいと、この橋はここに存在して。
これからも在るわけで。

 

 

でも結局人間は続いてゆくものが欲しいのかな、と思う。
先がないものではなく、未来があるものを選ぶのかな、って。

 

撮影中。テスト撮影なのも忘れて、こんなに表情を見せてくれるEiQくんを超真剣に撮ってました。
(撮影自体は世間話ししながら、和やか朗らかでしたよ)

 

 

ずっと、撮りたいな。と思っていたこの場所で撮影が出来て楽しかったです。

 

次回撮影のネタとか、やってみたいこととか。
お互いに出てきたので。笑

 

ぜひ、宜しくお願いしたいです。

 

 

EiQくん、被写体、本当にありがとうございました。

 


アンダルシア巡礼5@グラナダ アルハンブラ宮殿(ヘネラリーフェ離宮側)

 

 

アルハンブラ宮殿後半、前回の続きです!

 

モロッコはイスラム教国家なので街中に猫が溢れているというか、視界に猫が入らない事はないくらい猫が多い国なのですが(特に旧市街)スペインに来ると急に猫に会えなくなり猫成分が不足してきた桐島です。
アルハンブラ宮殿には猫がいるという情報を聞き、楽しみにしていたのですが…本当にいたーー!(嬉)
宮殿内にもいたし(実は前回記事のアラヤネスの中庭にもいる。笑)エントランス付近に特に多い(食べ物屋があるから)。
外猫の是非はあるけど、こういうイスラム建築に猫がいると本当によく似合う。(そして例外なく懐っこい)

 

 

ナスル宮を出てきたらこの日差し。パッキパキ。境界線くっきり。
アンダルシア地方はどちらかとうとモロッコの赤土の地域に近い感じなので、芳醇よりも焦土っぽいイメージ。
普通に撮影するとこんなことになります。。

 

 

そして、さくまがいるこの樹。藤の樹らしいのですが。中学生の時に同じ場所で撮影したらしく、同じポーズで撮影してみました。
もはや「顔を優先するか」「風景を優先するか」という2択の露出。笑
あえて合成やHDLせずに臨場感(笑)出してみました。笑

 

 

 

ともすれば日陰はかなり快適。

あちこちにこうした水飲み場(飲めないけど)や水路や噴水や池があって、涼感あります。

10月とはいえ日中は30度近くまで気温が上がるので日向はかなり暑いアンダルシア。

 

暑いのは覚悟で来ましたが、アルハンブラ宮殿の、特にこの庭は暑さも美しさで忘れます。

 

 

 

見渡す限りの、緑。

果実、樹木、花々、美しい草たち。

そして多くの鳥や魚や両生類。
楽園、という言葉が浮かびます。

 

 

 

たわわに実った柿の樹の奥にあったピンクは菊。

鮮やかなピンクが目につきます。時期らしく、あっちこっちにたくさん咲いてました。

 

 

 

また朝顔発見!

マーガレットと一緒に咲いてるなんて初めてみた。
こういうのも意外と可愛いなぁ、と思います。
心地よい風に蔓が揺れて気持ちよさそう。

 

 

大好きなスカビオサも。
茂みを除くと本当にいろんな花が咲いてて、ずーーーーーっと花を撮影できる、この庭。。。(危険)

 

 

段々造りになっていて、今は段が全て植物になっているのだけど。
昔はアルハンブラ宮殿を管理する貴族たちのお屋敷がたくさん立ってた地域。

 

 

写真に写ってるのはルリマツリと、その後ろは泊まったホテル「ホテルアメリカ」
ホテル自体は一つ星で設備も古いけどロケーションと価格が良すぎて超おすすめです(でも全部で17部屋しかないので半年以上前に予約することがほぼ必須)
アルハンブラ宮殿内の宿泊施設はホテルアメリカと、パラドールグラナダ。パラドールは五つ星で言わずもがな…。笑
ランチを食べにお邪魔しましたが最高に美味しく最高にお高かったです(日本よりは割安感)

 

 

使用人の抜け道だったのかな?と思う通路がいくつもあったりして。
ちょっと迷路みたい。
そして、ちょこちょこ花が咲いているの、最高に好き。

 

 

流れがある美しい池もたくさんあって、金魚が泳ぎ睡蓮が咲いています。
そうだよね…まだ昼間30℃になるんだもん。咲くよね…と。

 

空の青は日本の青と違って、セビリアンブルー。
水彩絵の具でずっと見てきたトルコブルーとも違う水色の、色が見えました。

 

 

敷地内に建っている教会の鐘に沿うように金魚と睡蓮。

 

古代ローマの円形コロシアムを思わせるカルロス5世宮殿やサンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会を見ると、不思議な錯覚を感じます。
イスラム教の人(こう括るのは好きではないのですが)からは「アルハンブラ宮殿は奪われた聖地。いつか取り戻す」と言われている場所である事を思いました。
それはメスキータも同じ。

 

アルハンブラ宮殿はムスリムの方を見かけました。
かつて自分の宗教の最盛を極めたと言われる宮殿を眺めて、何を思ったのか。
それぞれ、あるだろうから聞いてみたい。

 

 

人の流れが途切れた一瞬。
壁に大きく映った椰子のシルエット。本当に大きいんです。

 

ここは昔のスペイン式の小屋。
ちょっとイスラムな窓の形が可愛い。

 

 

中央の庭だけで一日居られそうですが、午後の目的地へ移動します。
ここ、アルハンブラ宮殿側ではなく向いの丘(徒歩15分くらい)にある夏の離宮と言われるヘネラリーフェへ!

 

 

移動中の花壇や植栽もとても見事で色々撮影しながら進むのですが、午後になって人が増えてきました。
(退出時間の制限はないのでそりゃそうですね…)
なので、全体の写真を撮ることが難しい。一部一部切り取ってみます。

 

 

綺麗に切り込まれた糸杉の迷路の中にある噴水!(撮影意図で上下逆転してます)
まるで不思議の国のアリスに出てくるみたい…と。さくまくんにモデルになって撮影させて貰ったのですが。

 

本当に偶然、一瞬のこの1枚だけ人がいなくなりました。笑
噴水の羽根が生えた迷宮の国のアリス。

 

 

ヘネラリーフェへ入るのに15分くらい待って(何回か団体さんが来てました)、その間に見えない水路を探検したり。
名前のない花に惚れたり。

 

その辺に生えている花を撮影して楽しむ、という贅沢。

 

アルハンブラ宮殿がこんなに素晴らしい花の庭園だとは思いませんでした…。
これは季節ごとに来たくなる…!!!

 

 

で、入ったらすぐこの景色!!
ヘネラリーフェ離宮といえば「アセキアの中庭」!!この景色!

 

水の音が反響して、花の匂いが立つ感じ。

 

もちろん、人が多かったのでこの場所から撮影するのもかなり待って(笑)人を10人くらい消してます。
アルハンブラ宮殿にオフシーズンというものはないらしくずっと混んでるみたい。

 

 

でもやっぱりこの景色はいい。単純に「すごい」って言いたくなる。
ヘネラリーフェ離宮はアルハンブラ宮殿よりも先に建設されて一番最初にネバダ山脈の水を引いている場所。
どこからそんな水が?ってくらい、ごうごう水の音がする個所もある。建物の前に灌漑施設に60年を費やしたというのは伊達ではなくて。砂漠から来たモロッコ人たちにとっては「水」こそが富と権力の象徴だったわけで。
もしかしたら黄金よりも美しい水の方が価値があったのかもしれない。
本当は、誰でもそうなんだけどね。

 

 

アセキアの中庭の回廊から見えるのはさっきまでいたアルハンブラ宮殿。絵画のような光景、とはまさにこれ。
山の中にいるしずっと水音がしてるので本当に心地よいです。
こんなところで昼寝したら召されそう。。。笑

 

 

ちょっと下は丁寧に手入れをされた庭になっていて、塀に使用人通路がありますね。こういうの好きです。
向こうの山はアルハンブラ宮殿からも見えたアルバイシン地区。
さらに奥の砦は外敵からの侵入を阻むもの。本当に見通しが良くてすごいです。
何世紀も難攻不落の楽園と言われたこのグラナダ。陥落しても、残されてて本当に良かった…。

 

 

手前の赤い花は柘榴。
柘榴はグラナダの象徴でもあり、グラナダそのものである、と書いてありました。

 

奥に見えるのはサンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会。隣の四角い建物はホテルアメリカ。
イスラム建築とキリスト建築が同居する不思議な光景。

 

 

上に伸びていた柘榴の枝は実になると重さで下を向いてくる。
宮殿内は本当に多くの柘榴があって、あちこちでぱっくり、実を晒している。

 

グラナダの最後の王(ボブディアル)は宮殿と民を守るためにカトリック王の捕虜になり、最後には無血開城。
これについては長くなるので割愛しますが、無血開城は歴史の中でも少ないのではないかと。

 

王は山間の土地にひっそり暮らしますがモロッコに亡命し、フェズで生涯を閉じたとか、噂だけ。
これが500年前くらいの事だから、まだ千夜一夜物語は続いているのではないかと、思ってしまうのです。

 

 

スペイン自体の情勢も、半分フランスが握ってるようなものだし。スペインだって4つの国に分かれる勢いなのは300年前からのこと。
人はどうして争わないでいられないのかと思うけれど。
争うからこそ文明が発展し、自身が信じる宗教のために建築を行うのだと。
頭で理解はしているけど…この景色を見ると、納得できて、納得できない。

 

 

門の上にライオン。足元には柘榴。スルタナの糸杉の中庭を出口から俯瞰したところ。
水の宮殿と呼ばれるヘネラリーフェはどこにいても水の音がする。

 

あと。この蔦がとても美しい。
アルハンブラ宮殿側は硬いヘデラで緑が美しかったのだけど(花が咲いて実がなってた!)、ここは紅葉?してて色彩豊か。

 

 

この壁を見たとき、「あ!サグラダファミリアの門!!!」と。思ったのです。(BLOGに書いてある慈悲の門)
紅葉はもちろん日本にもあるのだけど。直結びついたのは数日前に見た景色だからで。
モロッコのマジョレル庭園でもサグラダファミリアの大聖堂っぽい椰子の樹を見たり。

 

色々つながってゆく旅。

 

 

最後の王様ボブディアルが、スペインのイザベル女王とフェルナンド王にアルハンブラ宮殿の鍵を渡す時に「これは天国への鍵です」と言って渡した話が残っています。
本当に、ここは天国のようで、ずーっとここにいたくなる不思議な場所。

 

観光地として、世界中から人が集まってきていて。
毎朝6時に当日券を求めて百人以上並ぶって聞いて(いや予約をしなさいって話ですけど)毎日ここに七千人も来るのかぁ、って思います。
巡礼みたいだな、って思って。

 

何に対する巡礼かというと、歴史に対する巡礼かなと。

 

 

最後の写真はなんでもない通路。

 

たぶん、庭師の人の抜け道だろうけど、横をすり抜ける水の清らかさ、生えた緑の青さが眩しくて。
鬱蒼と茂る森のような赤土の大地を潤す水が、とても印象的でした。

 

人は水がないと生きられない。
人は食べ物がないと生きられない。
人は建築物がないと生きられない。
人は文化がないと生きられない。
人は信じるものがないと生きられない。

 

と、思った、この旅。

 

人それぞれ、異なるそれを少しでいいから分かち合って共有することを愛と言うのかな、と。
矛盾と共に考えてバルセロナへ戻り、パリから東京へ戻りました。

 

長々と数か月にわたって書きましたが、ゆっくり書いて良かったです。
「¡Hola!」と軽く声をかけて店に入る感覚、また味わいたいです。

 

 

 

とても、とても良い旅でした。

 


Qu'est-ce qui ne change pas?@樹里

 

2月の良い天気の午後。久しぶりに樹里ちゃんを撮影させて頂きました。

樹里ちゃんはPhotoCafe写真教室にも来てくれていて意外と長いお付き合い。2月の撮影会で産休明け(笑)参加をしてくれました。

 

3年前に、撮影させて貰ったのは樹里ちゃんの可愛いらしい外見の内側にある秘めたもの。
言葉にすると陳腐になってしまうけれど、パっと見はカラフルで可愛いけど、それで目を惹くだけで本質は全然違う場所にあって同じことなんだよ。という感じ。
そのあとは、樹里ちゃんの人間らしさ。みたいな部分を撮りたかった。「生きてる。」みたいな部分。

 

 

前回より髪を短くした樹里ちゃん。
より、樹里ちゃんの本質みたいな部分、その底にある塊みたいな表面を削るような撮影がしたい、と。
冬らしい場所を探して、湾ではない外海になりました。

 

 

何万年も前から存在する岩を波が削って出来た地球の一部。
生命の容れ物が蓄積して大地を形成して、それをまた地球が削っていく。
よく見ると色んな色彩になっていて反射している。

 

満ち引きに残された海水に映っているのは今、ここに存在している樹里ちゃん。

 

 

人の本質は変わらないと言うけれど、変わってしまったように見える人もいて、変わらないように見える人もいて。
その違いは何かというと、向いている方向自体が変わってしまったのと、引き出しが増えただけの違いなのかな、と。

 

その人自身が確立している人は、いくら状況や環境が変わっても向いている方向は変わらない。
だから、本質はぶれない。
その人自身がない人は、状況や環境によって人間が変わったかのように見える。
そもそも本質を自分自身が認識していない。
樹里ちゃんは、母になる。という人生の一大イベントがあって。
それは本当に大きなことで素晴らしいことだと思います。
その上で、こうして被写体をやってもらえるのは幸せなこと。
そして、やっぱりブレないカッコ良さが樹里ちゃんらしさ。

 

 

今回の指針は「樹里ちゃんの今の透明感と、冬の感じ。風が強く吹いて動いているのに芯はぶれない感じ」と伝え。
前回よりもより、樹里ちゃんの中に切り込んだ感じにしたいな、と。
可愛い感じよりも中性的、少年ぽい感じでお願いしました。

 

 

この日一番のお気にいり。
表情が好きすぎる。目線が美しい。
虹のように入れたフレアゴーストは多重ではなく1枚撮り。
背景の冷たい青の色合いに凛とした表情が本当に映えます。
ここまでの表情の流れも美しくて、すっと、意識が落ちていく感覚。

 

 

岩場から砂浜へ移動しました。偶然見つけた場所。
波の紋と水分がきれいな影を投影する。
ひとりぼっちで冬の海を歩いているような。
すぐ足跡が消えてしまう。

 

 

遠浅に見えるのはここは防波堤があるから。
すーーっと波がきて、足元を攫ってゆく。

 

 

風紋みたいな波の紋が綺麗な蒼のグラデーションを作ってくれて。
この綺麗すぎない黒い砂浜のアオは青じゃなくてブルーグレィみたいになる。それがどんよりした透明な蒼でまた綺麗だと思うだよね。

 

 

被写体がカメラを見ない写真が好きです。
撮影者と目が合わない。

 

桐島は被写体の「顔」を撮りたいのではなく、存在を撮りたい。
存在って、何かというと、「心」かな、って思う。
心って何かな、って思ったら「思考」だと思う。

 

その人が考えていること、心に残っていること。
それを、撮りたいな、って思うんです。
きらきら、波間の光が似合う樹里ちゃん。

 

 

本日のロケの運転手はまこちゃんでした。(樹里ちゃんの旦那さま)
いつも一緒にご飯とかしてくれて本当にありがとう。もちろん娘ちゃんの桜ちゃんも一緒です。
撮影中はまこちゃんが桜ちゃんを見てくれてました。

 

 

全く変化しない人はいないと思う。
変わり続けていくことが生きて行くことだと思うけれど。その芯が、美しくて、変わらない人はやはり、美しい。
そう思った樹里ちゃんでした。

 

今回の撮影データをまこちゃんが「今までで一番いい!」と言ってくれたそうで(笑)それが何よりうれしいです。笑
また欅坂のてちの話をしてください。笑
運転&サポート、本当にありがとうございました。

 

 

また是非宜しくお願い致します!(撮影もご飯も。笑)

 


アンダルシア巡礼4@グラナダ アルハンブラ宮殿(ナスル朝宮殿側)

 

この旅、最後の地。イベリア半島でのレコンキスタ最後の地でもあるグラナダ、アルハンブラ宮殿にやってきました!

宿泊もアルハンブラ宮殿だったので(ホテルがあるんです〜!深夜のアルハンブラ宮殿近辺散策は幻想的!)お昼に部屋に戻ってベッドで休んでたりしてました。
と、いっても盆地のセビリャに比較して、ここ、グラナダ、特にアルハンブラ宮殿は山の上にあるから風が気持ちいいです。木陰に入ると心地よい風とすぐ横には水路があちこちに。

 

アルハンブラ宮殿は当日券は無理です。事前にネットで予約していきましょう。
桐島は予約開始日に希望の時間で予約出来ました。
一回入ってしまえばあとは何時間でもずーっと宮殿内にいられるので(以前はアルハンブラ宮殿側とヘネラリーフェ離宮側で時間制限があったようですが2017年10月現在はなくなっていました)ゆっくり出来るのですが、後述しますナスル宮は時間制限があり守らないと入場できないのでご注意ください。

 

まずはアルカサバへ。ここは城壁。まずは護りから攻めます。
気分はドラクエ。

 

 

時間帯が良かったのかあまり人がない瞬間が多く(それはこの時だけだったとこの後思い知る…)さくまに立ってもらったりして。

アルハンブラは赤茶と黄色が多いので空色コーデが映えますね。

 

 

日差しがものすごい強いので日除け装備のままですが(上着+防止必須)展望台にて。

綺麗な青空!

 

 

 

向かいに見えるのはアルバイシン地区。真っ白な壁が続く迷路のような街並みですが、レコンキスタ終焉の頃にはアラブ人の地で真っ赤に染まってみえたとか…。

アルハンブラ宮殿は血なまぐさいお話しかない美しい宮殿です。美しすぎると魔が入り込むのですかね。

 

 

壁の作り方が変わっててなんで石が刺さってんの…と思ったのだけど。それは床もでした。

 

アンダルシア地方。石が地面に対して垂直に刺さってます。
石畳、じゃなくて、あれ。。。。足裏健康ロード!!!!!

 

全部じゃないけど、足、疲れます。桐島さくまはこの旅もずっとブーツですが薄いスニーカーとか痛いのでは…。

 

なぜこんな健康的になっているかと言うと太陽の照り返しを乱反射させる為だそうです。日差しが強いからね。

 

あと。マンホールに「Alhambra」って書いてあって柘榴の絵があるのですが、柘榴はスペイン語で「グラナダ」。
柘榴はイスラム教の象徴とされています。
(だからセビリャ大聖堂で王様の杖の先に串刺しにされてたのですよ……)

 

 

こちらは街の方を眺めた景色。
緑が多くてびっくりします。
アンダルシア地方ってカラッカラなイメージだったのですが、アルハンブラ宮殿に来て印象がガラっと変わりました。
何処に居ても水のにおいと風の動きがあって、良い空気が流れている。
ここは、なんか違うと。思った答えのひとつがこの景色。

 

 

わ。シダが生えてる!!!と、驚きました。

シダを見たのはこの旅2回目。(1回目はバルセロナのグエル公園のトカゲ近くの水のところ)

 

アルハンブラ宮殿はネバダ山脈の雪解け水を宮殿まで灌漑用水として引っ張ってきています。その建設にまず60年かかったそうで。もともと水路の設計や水車や灌漑計用水の発展はイスラム教が強いから当たり前といえばそうなんですけど。

 

 

久しぶりの潤いのある鮮やかな緑の景色!!眩しい色彩です。

植え方が日本と違ってなんかすごいカラフル!!笑

 

 

 

 

これは壁面に咲いてるカロライナジャスミンと朝顔。

まさかスペインで朝顔を見るとは思わなかった!(しかも10月)

 

 

 

日本でもよく見る壁にへばりついてるこの蔦。ヘデラ。

アルハンブラでは、ほんとーーーーにもじゃもじゃになってて、数メートルの剪定をされていました。そして庭師に担がれてゆく姿を何回も見た。
10月は選定のシーズンらしく、あっちこっちで庭師が大忙し。
庭師、って響きがすごい好きで。いるだけでなんか、目が追ってしまいます。
宮殿内はものすごくたくさんの庭師がいました。広大だから当たり前なんだけど、でも手がちゃんと掛かってる庭は見ていて嬉しい気持ちになるのです。植物の気持ちになってしまう。

 

 

 

時間になったのでナスル宮へ。まずここはメスアール宮。重要なことを決めたり謁見室になったりもしたそうですが。改修に改装に爆破され、オリジナルはどんなものだったか分からないそうです。

天井の杉細工が綺麗だなぁ、と思います。

 

メスアールの中庭の自分の写真がなくて、さくまくんが撮ってくれた写真があるので掲載。
桐島が167cmなのでそんなに大きな扉ではないです。アラブ人ってもアラビア半島の人じゃなくてモロッコ人(モーロ人)だからね。以外と小柄な人が多いのです。
そして、移動中の回廊もとても美しいのです。

 

 

アラビアの幾何学細工に浮かび上がるアルバイシンの白家たち。
なんか、絵みたいな光景だなぁ、と。吹き抜ける風を感じながらこの景色を見ていました。

 

ネットで写真はいくらでも見えるけど、この風のにおいは忘れらんないな。

 

景色をただ「見る」ことと、歴史を「知る」だけなら現地に行く必要はなくて。
でも、実際にその場に、地球の反対側にまで行って実際に目の前にする意味は。
たぶん、他人が抜粋した羅列を受け入れるのではなく、存在するファクタというかマテリアル全てを「感じる」ことなのかな、と。

 

 

で、抜けると。あーーーー!!ここ!!と興奮してしまうこの景色。

コマレス宮のアラヤネスの中庭です。アラヤネスとは「天人花」のこと。両サイドに生えてる植物の名前。

 

この写真、無人に見えますが、あまりに人が多く、無人を待つのは難しいので20人くらいPhotoShopで消してます。笑
それでもツアーの団体さんがいないタイミングを見計らった一瞬で20人です。。。人、多い。

アルハンブラ宮殿の1日の拝観人数は7200枚だそうです。

多いとみるか少ないとみるか。

 

 

アラヤネスの中庭に面したバルカの間を抜けた、大使の間。宮殿の中で最も広い間、だそうけど。
人もすごかった…のは仕方ない!
だって、この美しさです。

 

金属みたいな輝き。ヒマラヤ杉を使った組み細工の天井はやっぱり宇宙を表している。イスラムは天文だ。
見ていると、吸い込まれそうだし、落ちてきそう。ずっと見ていたくなる。

 

 

動きながら見ると、瞬いているようにも見えたりして。
壁も美しいのですが、やっぱり天井を見てしまう。

 

 

壁にはアラベスク文様がびっしり。
この写真を撮るのに10分待ちました。笑

 

ほんとはもうひとつ右で撮りたかったけど…無理で。
みなさん「自分と風景」を撮りたいのですよね。でも桐島は「風景」を撮りたくて。
自撮りしてる人たちをじっと待つのですが、人がはけて来て「あ、この人が退いたら…」とカメラを構えると「きゃーー!!」って次の自撮り集団が来るというループ。。。。
同じ場所で一眼レフを構えてじっと待つ白人のおじさまと、思わず顔を見合わせて苦笑。。。笑

 

この一連の撮影待機はセビリャのアルカサルでもやりました。。。笑

 

 

何かのレビューで「セビリャのアルカサルを先に見て、アルハンブラ宮殿を後に見たら全く似たようなもので詰まらなかった。先にアルハンブラ宮殿を見るか、アルカサルを見なければ良かった」とあって。
まさに先にアルカサルを見てアルハンブラ宮殿に来た桐島は、自分がどう思うか楽しみでした。

 

結論としては、全くの別物。…と、いうか。アルハンブラ宮殿の格が違いすぎる。

 

セビリャのアルカサルはそれは素晴らしい建築だけれど、やはり「アルハンブラに憧れた建築」にすぎなかったのだと。
アルハンブラ宮殿は「理念」が違う。

 

風が抜け、水が流れ、植物が実り、人が護られる。

 

特に前者。ここにいるだけで、心地よい。本当に、心が洗われるよう。

 

もちろん、アルハンブラ宮殿自体の血塗られた歴史はすごいのだけど、どこもそんな歴史ばっかりだし。

それよりも、このすべての美しさを「欲しい」と感じたセビリャの王様の気持ちは非常によく分かります。

 

 

血塗られたといえば。個人的にはここ。改装が終わったばかりのライオンの中庭。

アラヤネスの中庭と同じくらい有名だと思います。このライオンの中庭に面した部屋は「二姉妹の間」「アベンセラーヘの間」「諸王の間」の3つ。

 

で、この中庭は頭のない騎士の亡霊が複数、夜な夜な頭を探して彷徨うという話があります。
その話というのが「アベンセラーヘの間」という場所で王様を守っていた「アベンセラーヘ一族」の騎士36人全員の首を、ここで切ったという話があるんです。切ったのは王様。
なんでもハーレムで囲っていた王妃の誰かと通じていたとか、なんとか。

 

元々ここはタイル張りだったらしく、砕けて石畳みになり、砂利になり、元のタイル張りに修復したらしいです。
さくまくんが子供のころに来た時は砂利だったそうな。

 

諸々の物語うんちくは来る前にW.アーウンングの「アルハンブラ物語」を読んでいたからです。笑
200年前に実際にここに滞在して執筆したアルハンブラ物語。アーウィングは「スリーピィホロウ」の原作の首なし騎士の物語の原作者。子供のころ読んで怖かったなぁ。。。
彼はこんなに綺麗になっていない廃墟同然のアルハンブラ宮殿に長期滞在し、伝承を聞き、調べ物をし、空想をして物語を執筆しました。アルハンブラ宮殿が世界的に有名になったのは、彼の小説が世に出たからと言われています。

 

 

で、すばらしいのはここ。すごい好き。
騎士虐殺のアベンセラーヘの間の天井(下にある水盆に血しぶきがあって、拭いても拭いても血が滲み出ると物語にあってほんとにあったw)なんですが、さくまくんとこの頃離れていたので一人でふらふら。
塗料が少しだけ残っていて、それが深い群青で。

 

うわ。ここ、青かったんだ…と、思ったら。ぐわっと目の前が青に見えました。
イスラム建築の中でもこのドーム状の鐘楼造りってすごく好き。(ムカルナスというそうです)
吸い込まれていくみたい。

 

意識が吸い込まれて、拡散して、自分に降ってくるような。

 

 

実際にはこんな色調です。これは諸王の間。
アルハンブラ宮殿はあちこちが現在も修復中で、発掘中みたいな場所もある。
綺麗にされた場所もあるし、まだまだこれからの荒野みたいな場所もあったりして。

 

でも、綺麗にしすぎないで欲しい。と、思ってしまう。
そして、全盛期がどんなに美しかったか。想像して、意識がふわっと、古代に飛ぶような錯覚。

 

見上げると、また青。

 

 

二姉妹の間の、天井。
二姉妹、っていうのは姉妹がいたわけではなく、2枚のそっくりな大理石が床に入ってたから。
姉妹どころか、ここには最大100人くらいの側室がいたハーレムだったそうです。

 

ハーレムって争いもなく、みんな平和で穏やかみたいですね。
結局争いってルールを敷いてそれを外れたところから湧いてくるような。
いや、争わせたいからレールにスイッチをつけるのかな、とか。レールに見せかけて誘導するのかな、とか。

 

美しさの定義は人間の愚かさ程度では揺るがないこと、建築は人間よりも遥かに長い時を存在して、人間を見ているのだと。
この美しい天井は、どれくらいの人間の眸を受け止め、降り注いできたのか、と。

 

雨の日か、雷雨の日に、此処に来てみたいな。と、思いました。
(首なし騎士に会いそうだけど…)

 

覗くと上がステンドグラスになっているリンダラーハの望楼。(入れないです)
二姉妹の間を抜けた先なのですが、リンダラーハの中庭が見えるようになっています。
リンダラーハはグラナダ王国最後の王ボアブディルの妃姫の名前。この中庭と部屋だけが彼女の世界の全てだった人。
でも、アラブ世界ではそういうの、よくある話ですね。
女性は外に出ない。大事にされている、という事なのだと聞きますが。
この中庭だけはさすがに嫌だけど、アルハンブラ宮殿全部だけだったら、それはちょっといいなぁ。と思ってしまう。笑

 

 

ささ。お嬢様。次はお庭へ行き、向いの離宮ですぞ。
アルハンブラ宮殿後編、素晴らしきアラブの庭と夏の離宮「ヘネラリーフェ」へ続きます。

 


アンダルシア巡礼3@コルトバ メスキータと路地裏散策

 

連泊をして良いホテルを満喫してからの早朝出発!(といっても7:30。スペインはまだ薄暗い中)

ホテルの裏口にタクシーを呼んでもらって駅へ。セビリャ駅からAVE(スペインの新幹線)に乗ってコルトバへ。
チケットはネットで予約せず、前日夜に駅へ直接買いに行きました。当日は満席近かったので少なくとも前日購入がいいかも。
と、いうのも窓口のお兄さんがとても良い方で「特急券」を買おうとしたら「5分しか違わないのにこっちがすごくお得だよ。僕ならこっちにするかな」とサラリ、と良い電車の提案をしてくれてお得に乗れたのです。
微妙な時間まで時刻表ではわからなかったのでとても助かりました。
アンダルシアの人はなんか色々親切に話してくれる人が多い気がします。

 

そして車窓風景(オリーブ畑が続く荒涼とした大地)にレンブラント光が射して、眺めているうちにコルトバに到着。
1時間もかからないので早いです。

 

で、コルトバ駅でそのままバスターミナルに行き、数時間後のバスを予約。
なんか窓口がいくつかあって(4〜5??)一か所にすごく並んでいて、待つのが嫌なので誰も並んでいない窓口のお姉さんに「グラナダ行く?」って聞いたら「行くわよ。何時のバス?今?」と普通に返されたので…みなさん何処へ行こうとしてたのか…。
で、桐島が「グラナダ行くって〜」とさくまの分までチケットを買うと並んでた人たち(20人くらいかなぁ)が「まじか」「まじか」ってこっちのカウンターに並び始めたのが面白かった…。
並んでいるとそっちに行ってしまうのはどこの国でもある心理なのかなぁ??笑

 

 

で、着きました。メスキータ。
入場チケットは全く並んでおらず、その場で購入。入場は20人くらい待ちました。

 

で、入ったらこれ。
わーーーーーー。

 

 

スペインで世界遺産ばっかり行ってて何が世界遺産か分からなくなってきても、ここは行きたかった。
元モスクを改造しまくってモスク部分を残したまま大聖堂として使ってる、メスキータ。
メスキータって、アラビア語由来のスペイン語で「モスク」なので本来のままです。正式名称は「聖マリア大聖堂」。

 

そして、この2枚は最初に作られたモスク部分。
アブド・アッラフマーン3世が施工を命じた一番最初の部分(日本の平安時代くらい)

 

メスキータって増築に増築を繰り返しているから、同じに見えてこのアーチが全然違うのですよ。
もちろん修復はしているだろうけど、ここが最古の部分。
赤白なのは赤いのが煉瓦で白いのは石灰岩。どちらも再利用資材で数がなかったから組み合わせたとか。なので、この最初に作られた部分だけは遠く離れた古代ローマ王国の建材とイスラム前の西ゴート王国の素材MIXなのです。
「アーチと円柱の森」と言われた薄暗い空間。アンダルシアではこんなに暗い森はないと思うから、不思議です。
さらに、グラナダは地震がある国なので、このアーチによる構造によって耐震構造になっていると…!!
すごすぎる…。。。

 

 

進むと増築部分に行きます(日本はメスキータ改装中はずっと平安時代)
アーチが下まで全部赤になってない部分があったり、天井の装飾はここが一番綺麗(草花っぽい感じ)で、ライトの形も違う。
当日は蝋燭が並んでいたんだろうなぁ…と思うと幻想的…。

 

 

で、さらに奥に行くと煉瓦じゃなくて赤く塗っている場所とか出てきてて。
まぁ見た目だけ似せればいいんじゃね?な精神が意外とそんなもんでいいのか…と、面白い。

 

 

で、ど真ん中部分に突然これです。大聖堂!!!

 

聖歌隊席の真ん中から広角で撮影したので左右にパイプオルガンがそびえ立っています。
正面にはキリスト、天使、聖人たちの彫刻が勢ぞろい。

 

あまりに、明るく、白く、ぶわっと、こっちの世界に出たので頭の中真っ白になりました。

 

この日が、「コロンブスの日」で午後からメスキータが閉鎖されて式典が開催されるのでその準備が行われていて。ちょうどパイプオルガンを弾いていたんですね。
パイプオルガンは素敵だったし、大聖堂も素敵なんですけど。なんか、すっごく怖かったです。

 

場所の印象があるのかもしれないけど、「制圧」って感じがして。空間に「圧」を感じる。
…でも宗教ってそういう面もあるのかもしれないと思いました。

 

 

イスラムアーチをふさいでドアにした門がたくさんありました。
左はモロッコで見たカスバに似てる気がします(水飲み場だった)

 

 

照明じゃなくて、自然光で輝いて見えるこの場所は、メッカの方角を示すアーチのくぼみ、「ミフミブ」
なんていうか、ものすごく惹きつけられて、美しい。と思いました。
イスラムは偶像崇拝を禁じているので祭壇に像などなく、コーランの文字だけが美しく並んでいます。イスラム教から地理学、物理学、化学、数学、医学、薬理学、建築学、言語学や天文学が育ったと言われてるだけあるなぁ、と。
当時はキリスト教徒やユダヤ教徒が学びにイスラムの都に留学してたそうで。
なんか、全部そういう風にならないものなのですかね。
宗教は違っても学び合えるってすごく素敵な関係だと思う。今でも平和な地域では出来ているけど、そうじゃないとこでは人種や性別なんかで差別があったりして。
あ、同じことなんだな、と改めてこの対比する二つの宗教を見て、思ったのです。

 

 

そして、見上げるとこの世界。
既視感……あ!バルセロナのグエル邸だ!!

 

これは「マスクラ」という八角形のドーム。
交錯し合う光に浮かぶ文字と光。ほんっとにスポットライトみたいに美しく輝いているんですけど、これ、光学計算に則って建築されているそうです(光学の第一人者はイスラム)
いや、もうほんとに美しくて。ただ、ただ、ため息。

 

なぜバルセロナのグエル邸を思い出したかというとこれを見上げた時に「宇宙」を思ったからです。
天体というか、遥かなる広がり、光の反射、むしろそこから光が生まれているような、錯覚。
モスクは「宇宙=全能」もイメージしている面もあります。

 

 

そして、やっぱり、どうしてもぬぐえない何か。
セビリャの大聖堂の恐怖を引きずっているような気がしてならないのですが。
メスキータの大聖堂部分が、とても怖いものに見えてしまいました。
大聖堂が怖いって、まぁ、自分の宗教じゃないから異様なものに見えることはあるのですが。いくつもの教会では感じたことがない違和感をここでも感じました。

 

でも、当時のスペイン人の人たちもこのメスキータが美しいと思ったからこそ、壊さず残しているからであって。
そこは認めているんですよね。うーん。

 

 

さて。重苦しい空気になってきて、コロンブスの祭典が始まりそうになり追い出された桐島さくま。
もうちょっとゆっくりしてからランチにしようと思ったのでお店がやってない!(こちらのランチタイムは14:00〜)じゃぁ町歩きをしてみようと、コルトバの町をあっちこっち探検!

 

セビリャの真っ白な壁に対して、ちょっと茶色と赤のレンガの壁が増えてきました。

 

 

奥の家とか完全にメスキータな感じ。笑

 

スペインのアンダルシア地方は「イスラム文化が残る街」と称されることが多いのですが、ここコルトバはさらに言えば「ユダヤ教」文化も混じった街。

 

 

この街の見どころが、この壁につけられた鉢なんですが。
これ、ユダヤの文化なんですよね。イスラムにはこの文化はないです。で、この様式を見たことがある街が近くにありました。
去年に行ったモロッコの山の中にある隠れ里、青の街「シャウエン」です。(その時のBLOG
シャウエンはここコルトバで迫害されたユダヤ教徒がアフリカ大陸に逃げて、山中に作った隠れ里なんですよね。海峡を越えてお向かいさんだけど、実際に文化としてみると感慨深いです。

 

 

街角にいる中世の衣装のおにーさん。お馬さんも一緒に記念撮影ができます。
この方々はモロッコみたいに撮ってもお金を請求されません。笑
観光教会の人とかなのかなぁ??

 

 

個人的に、とってもとっても、素敵だと思った場所。
爆発するように咲いているブーゲンビリア!!!

 

こんなに巨大化してるのは初めてみました…!

 

 

さくまが並ぶと大きさがわかります。
引くと規模感がわからなくなるけど引かないと全部が入らない、ちょっと遠近感が仕事を放棄しているやつ。

 

 

一部だけ切り取るととっても可愛いです。笑

 

この路地裏素敵だったなぁ。お屋敷の入り口みたいでした(そうだったのかも…)

 

 

モロッコからスペイン大陸に戻ってきて感じたのは「猫が足りない…」でした。
視界に猫が入らない事がなかったモロッコに対して、スペインには猫がいない!!!
いても室内飼いなのかなぁ?と思っていたら窓辺でひょっこりしている黒猫くんに遭遇。コルトバ唯一の猫人でした。

 

 

で。これ。コルトバの街のあちこちにあったベンチなのですが…どこかで見覚えが…。。。

 

…!!!!あーーーー!!!モロッコのエッサウィラの港にあったベンチだ!!!と。
この度では写真は撮ってないのでさくまくんに説明しても信じてもらえず(というかあまり聞いてない)、とりあえず撮影し帰宅してから検証しようとHDをみてみたら…

 

 

1年前のモロッコ写真!

 

やっぱりーーーー!一緒だし!!

 

他の都市では見かけなかったので理由はよくわからないのですが…なんでモロッコにこんなお洒落なベンチが??と思ってた謎が少し溶けたような気がしました。

 

そして、夕方にはバスで移動!駅にタクシーで戻り、最後の地グラナダはアルハンブラ宮殿へ向かいます!

 


ある雪の日。

 

年に1回は大雪になって、この辺は関東地方でも結構積もる方みたいで。

雪が降ると雪かきついでに写真を撮るのが一応礼儀というか、撮らないではいられないというか。

 

とりあえず新雪に一番乗り!振り返って撮影。
この雪で降ろしたSORELのスノーブーツはそりゃそうだよね、というくらいに威力を発揮し。完全に雪遊びに…。

 

 

雪が降ると好きな場所。
駅前の駐輪場。

 

一面のがたがたしたコンクリートが雪でまっさらになるんですよ。そこに、自転車が埋もれてるの。
それがたまらなく好きで。

 

 

この写真を撮ったらなんかhonpippiさんの海に埋もれた自転車の写真を思い出して、なんか深海みたいだなぁ、と思った。
雪を見上げていると自分が世界の中心みたいになるじゃない?
なんか、それって深海でプランクトンが降ってくる光景に似てるなぁ。って。
深海は行ったことないけど。

 

 

調光しながら撮影するのが面白くて色々撮っていたら雪が激しくなって吹雪みたいになってきた。
雪の玉ボケが虹になって、なんかどこの世界にいるのかわからなくなってくる。
うちの前なんですけど。

 

 

一瞬、ぶわっと、雪虫が舞うような瞬間。
はっと、息を飲んでシャッターを押すと、それが残ったような。

 

これは魔法なのかもしれない。こんなに美しくていいのかと。
大きな魚は怖いけど、ずっと暗いところでこんな風景を見ているのは割といいのかもしれないなぁ、と思った。

 

 

一瞬で風は止んで、音のない夜に戻る。

 

あれ、どこに行ってたんだっけ。って気づいて手が真っ赤になっている。

 

見たいものも行きたい場所も、どこにだって存在していて、たまに、どこにも無くなるんだなぁ、って。
思った、冬の日でした。春が来ないといいのになぁ。


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