最近アシスタント業が多くかつ撮影者側に回っているさくまですが。
桐島被写体の撮影の合間にちょこっとだけモデルをやってもらいました。桐島が撮りたくなったから急遽お願いしたという。
ふんわりしたイメージのまま撮影したのでちょっとスナップっぽいのですが。季節感ありでいい雰囲気なんです。
イメージは「クリーミーさくま」。
クリーミーマミって昔いたじゃないですか。魔法少女の。あのイメージ。
ぼんやり頭の中にあって、そのぼんやりのままスタイリング。
そのままじゃなくて、この季節の黄色と紫をファンタジーな感じで包括したような。
なので、主題が色彩と雰囲気の撮影です。こういうのはあまりやらないので新鮮。
で、いつもは人物を全くいじらないのですが、今回はPhotoShopで化粧を色足ししてます。
顔の造形とかはいじらないし肌の質感も消したくないので過剰にはしていませんが、化粧道具がちょっと足りなくてまつ毛とか増やしてます。笑
見上げてもてっぺんが見えない木香薔薇。白いのもありますが、黄色いのをメインで撮影してみました。
黄色×ピンク紫ってすごい組み合わせだけどそこに水色の中間色をいれるとなじむような。
パレットの色遊びみたい。
この規模貸切!笑
周りは無人です。遠くの方に造園作業をするおばちゃんおじちゃんの背中がちらっと見えるくらい。
風に吹かれて花が動いていい香りと、ぶんぶんミツバチ。
この、花の中に入ると、この世じゃないみたいな光景に包まれます。
この日は4月なのに日差しがきつくて暑くて。5月の暑い日みたいだったのですが。
風が心地よくて、ゆらゆら揺れる枝の薔薇と花が綺麗だったのを覚えています。
髪の毛のくるくる具合いが絶妙で。綺麗なピンクだなぁ〜と思ってシャッターを押したなぁ。
で、こちらは日陰の反対側にある白い木香薔薇。
WBを変えているので、髪が紫になっています。透明感がいいなぁ。と思って拡大すると「わああああ」ってなるのにBLOG掲載すると小さくて見えないので、拡大。。。笑
紫ピンクのちょっと透明なつけまって売ってないのでCGでつけてます。笑
これもお化粧プラスだけで、顔はいじってません。
5年前までは「撮ってだし(=全くの未加工)」にこだわってめちゃくちゃカメラの設定を入れていたけど。それがあるからこその、今の「RAW現像(=色調整)」でありPhotoShopだと思う。
もともと絵描きで同人屋でもあったのでPhotoShopはお絵かきツール。だからこそ、写真は写真で一線を引いてました。
「-frontière-」(2002-2013)というテーマで撮影していた時期は結構かたくなにやってて。それがその時の良さだったと思っていて。それでもひとつのテーマで10年くらいは撮影してて。
結果として、そこでやってた頑固なことがあったからこその今がある。
frontièreは「境界線」という意味。
今は「présence」というテーマで撮影をしています。présenceは、存在とか、臨在とかそういう感じ。
境界線の時は自分と他をつなぐものは何か、もしくはつながっていない、もしくは内包してしまうのか、という事を撮影していたのですが。今はもっと、世界というか、その場にあるべき「そのもの」を見つめたい感じ。
言葉にすると難しく散漫になってしまうのは、まだ探しているからで。
でも、テーマがひとつ、完結したことは自分の中で大きな意味を持つし、やり方も変わりました。
présenceをテーマして5年。ちょっと外側が見えてきた感じ。
今年は人もたくさん撮影させて頂きたいし、色んなものを否定しないで柔軟にやっていきたい。
必要なものと、必要でないもの。自分で区別しないで、受け入れるような、一緒に新しい世界を作っていけるような表現をやっていきたい、と思って。
それは、露出や色彩という見た目だけの問題ではなく、もっと内面的なものです。
もちろん、見た目の写真世界も狭めたくない。
自分自身はもっと広い世界を持っていると思いたいし、色彩や光は時間や場所と共に無限に変化していくから。
それを自分というフィルターで均一に伸ばして、ぺらぺらにしたくない。
どんな場所にいても、何をしていても、どんな状況になっても、自分という在り方を問うようにしていたいな。と思った最近です。
さくまくん、可愛い被写体をありがとうございました!
次回は6月17日(日)↑