青空の、桜と。

今年の桜は土日に雨ばかりで。ちょっと意地悪。
なんとか平日のお休みを作って、桜を愛でに行って来ました。
 

 
抜けるような青空のなか、対岸の薄紅。
ちょっと凄い光景。彼岸を見ているような錯覚に陥ります。(グラウンド越しなので200m以上あるかと)
 

すぐ真下に行くと上から包み込まれるような桜たち。
こんなに地面スレスレまで枝を伸ばしている子たちは少ないんじゃないでしょうか。
そしてものすごく大きいのです。
地面にコンクリートが無いからかな。やっぱり嬉しそうに見えてしまう。

被写体は撮影者の心境を反映するけれど、こればっかりはお天気の関係もあると思うな。
 

 
見上げると鳥籠の中に入ったような気分にもなる。
見渡す限りの桜。しかも、かなり遠くて遠近感がおかしくなりそう。
ここの桜たちはみんな校舎の3Fに届く大きな子たちばかりなのです。
 

 
そして、少し入ったところ。人の少ない場所で根元から折れている桜がいました。
かなり激しく損傷しています。
このレンズ画角、16mmなのでかなり広いのですが桜の方が大きくて全く入りません。。。
 

 
もっともっと下がってみるとようやく全貌が見えるかな?といった感じ。
桜の後ろに3F建ての宿舎が見えるので大きさが分かるでしょうか。
そして、バッキリ折れた枝先が地面に倒れてもなお、満開になっているんです。
 

桜の目線。自分と同じになるのが不思議な錯覚。
前にもこの場所の事は書きましたが、この場所は現在、手入れが入っていません。
予算が無いとかで無法地帯になっていた場所をボランティアで整備していた植木屋さんが亡くなったとかで。
此処数年は手つかず。

でもさ、手が入ってたら、君はきっと切られてしまっていただろうね。
こんなに満開になるのに。
でも、切ってあげた方が大元としては良いのかなぁ。
 

どっちが良いのか、なんてきっと植木屋さんでも正解は無いのだと思う。
知識としての正解はあっても、その生き物にとっての正解は誰にも決められない。

人の手でねじ曲げた生態系は誰にとって正解で、何が間違いなのか分からないもんね。
ソメイヨシノは、自生しません。人の手で植えた樹です。
その、樹に対して「予算はありません。放置します」というのはおかしいのではないだろうか。
 

こんなに、こんなに美しいのに。
今咲いているからこの場所に来て、この桜に関心があるけれど。
桜にとっては、花が咲かない季節だって同じく生きているのだから。
手をかけてあげれない、っていうのが悲しい。
 

この場所に来るといつも考えてしまう。

手を入れてあげるのが良いのか。そのままに任せるのが良いのか。

南の島に猫を持ち込んだら野生の鳥が絶滅の危機になってしまって。
今度は猫を駆除したら、ネズミが増えすぎてしまって農作物に被害が出て。
じゃぁ、ネズミを駆除しようと毒を撒いたらそのネズミを食べた鳥がまた死ぬという。

人は何をしたら良いのか、よく考える必要があると思う。
自分が生物の覇者になっている錯覚になるけれど、ただの自然の一部なんだってこと。
その流れを変えてしまうのも、変えない事も、自然の一部にすぎないんだってこと。
 

折れた満開の桜の隣でぐるぐる考えていたら、老夫婦がやってきて幸せそうに桜を見上げていた。
ご夫人は脚が悪いらしく、歩く事もままならないようで。
娘さんらしき人が「車を回すからここにいてね!」と足早に去っていく。
 

「あぁ、本当に綺麗ね。いやな事なんて、ぜーーんぶ忘れてしまいそう」と、本当に心から嬉しそうに笑う。
でも、片手は杖を持ち、もう片方は脚をさすっている。
きっと、痛いんだろうな。
でも、隣にいた旦那様は「そうだね、忘れてしまうね」と笑って隣に座る。
ほどなくして娘さんが車を目の前に着けて、ご家族は帰って行かれた。
きっと、あのご夫人は素敵な一日になったんだろうな。と思う。
ぼんやり車の去った後を見ていると猫に声をかけられた。
 

 
何か一生懸命話しかけられているのだけど、ご、ごめん。。猫の言葉は分からないんだよ…。と一応、謝る。
たぶん、前にも逢った事があるここで暮らしている子だよね。
 

 
何か諭された気がする。笑  この顔…。。。笑
にゃごにゃご話すだけ話して、猫教授は何処かへ行ってしまった。
僕は改めて桜と向き合う。
 

 
あの折れた樹は植木屋さんがいたらきっと切られて、今年咲くことはなかっただろう。
でも、咲いてない枝くらいは切ってあけた方がいいのかもしれない。
いいのかも、って。誰に、何にたいして、いいのかな。って、もう一度考える。
 

 
自分が美しいと思うもの、いいな。って感じること。
結局はそれに従う事しか出来なくて、正解なんて自分の中にしかないから。
 

 
だからさ、判断を後悔しないように、答えを出すまでちゃんと、しっかり考えた方がいい。
感情に流される事も大事だけど、自分の感情は何処へ行き着きたいのか。
この、光に喜ぶ桜を自分はどう捉えて、どう表現したいのか。
 

桜だから、というわけじゃないけれど。
今日はこの子たちとたくさん話をしたので、とても嬉しい日だった。
みんなが君たちを見て幸せだね、美しいね、って言ってくれて。良かったね。嬉しいね。
光に透ける花弁がとても綺麗で。風に揺れる枝をただ、そのまま撮ってた。
 

 
存在すること、生きること、毎年その場所にいることは、当たり前ではないから。
ちゃんと、考えよう。

この子たちを見ていたとう植木屋さんに、生きている間に逢いたかったな。

もっと僕らは仲良くなる必要があるね。
関わりを持てた君たちと僕が、何をしていきたいか、をさ。
また来るから。また、はなそう。
 

モノクロームで、嬉しそうな桜を撮れた事がとても嬉しかった。
ありがとう。
よく、しゃべる桜たちでした。
また来年この季節を楽しみにしてるよ。
(その前にも来るけどね)

 

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