響く思考。@LABYRINTH OF UNDERCOVER “25 

日本のファッションブランドUNDER COVERの回顧展に行ってきました。東京オペラシティで開催中のLABYRINTH OF UNDER COVERです。
まだやっている展示会なので見に行く予定で見たくない人は回避してくださいね。

まだ生きてる人なのに回顧展って言うのだなぁ、と思いながら見てました。このブランドは1990年に立ち上げ。
2002年からパリコレ参加の高橋盾さんがやっているブランドです。
 

ファッションの展示は6月のMcQueenぶり。UNDER COVERは特別思い入れがあるブランドというわけではないけど、全部のコレクションは見ていて服も少しだけ持ってて。彼の世界観は面白いなぁ、と思うくらい。
ただ、コレクションラインの服を生で見れる機会というのはなかなか巡り会えないので、是非見てみたいと思っていました。
 

入ってすぐ。今までのDMやショーのインヴィテーションなどが壁一面に。
撮影不可だったのですが、会場すぐの場所に今までのショーの映像ブースがあって、サーカスの天幕がとにかく素敵だった。
 

完成したクリエイションをみて、何を感じるかはひとそれぞれで。
この「洋服」をみて「商品」と感じるか「作品」と感じるかもそれぞれ。
休日に行ったのに人が少なくとても観やすく撮影もOKだったので、とにかくいろんな角度から見ました。
もちろん触ってはいけなかったのですが、思わず触れたくなるような質感。
 

光学迷彩?とか思わず口走ってしまった。。。
ほんとはグリーンのアーガイルです。
 

赤のタータンもあって、画面の向こうで見ていたものが目の前にあってドキドキした。
McQueenと比較するつもりはないのだけど、良い意味で比較して見てしまいました。
高橋氏の脳内はまっすぐで気持ち良い。裏原系とか最初は言われてたけど、そうやってカテゴライズして枠にはめようとする人の言葉に耳を貸す必要もなく。
売るためには必要なのかもしれないけど、じゃあ「高橋盾系」とうものになればいいんだ、と思うのです。
 

美しさの基準はひとそれぞれで、何が良い、悪いではなく。
あなたは何をしたいのですか?という事に尽きるし、その命題を再現するために必要なのが技術と資金。
理解させようと思考を分解してわかりやすく提示するのではなく、そのまま組み上げてぶち撒けた思考みたい。
純粋で複雑で美しい。
 

会場の壁面に「We make noise, not clothes」とあったのがとても印象的だった。
noiseっていい言葉ですね。
 

noiseって摩擦だと思うんです。
摩擦って大事。音楽も呼吸も、物事が静止している状態も、動いている状態も、すべて摩擦が関係している。
Ωです。

摩擦は二つの物質が存在しないと生じない。

僕と、あなたです。と、言われているよう。
 

摩擦が起きるって良い事だと思う。
心の中がざわついて、心が揺さぶられて、不安になったり、感動したり、悲しくなったりする。
凪の状態を一瞬でも作ることは良い事だけど、「静止」という状態は何も作用していない状態ではなく力が均衡に保たれているということだから。(物理学的にだけど)
やっぱりそこは、何もないわけじゃない。
 

心に中に何が在りますか?って聞かれているみたい。

いろいろ在りますよ、って答えられる自分でいたい。
いつだって引き出しの鍵をかけてない状態でいたい。
その中のものを喜んで取り出せる余裕がある自分でいたい。
 

物を作るというのは持続し続ける精神力と体力が必要で。
1年に2回も世界的規模で数万人の人を一斉に感動させるというのは並大抵のことではないと思う。

McQueenはそこから外れてしまったのだけど、やりたいことだけをやって評価されたいわけじゃないんだと思う。
自分が挑戦したこと、最終的に見たい世界があって、そこに行き着くまでの過程なんだと思うけど。
高橋氏の世界は直線的で面白い。
個人の視点が太くまっすぐ伸びている感覚だった。

最近のコレクションで、その視線が変わったのかな、と思ったものがあって。
実際の作品を見て本当に素晴らしいと思った。
 

2015-16 A/W「HURT」。(ここから詳細見れます)
ちょうど展示を見に行っていたMichaël Borremansの絵を服に使います、と聞いてから見たコレクションだったのでちょっと気になっていたのですが。
こう来たか、、、、、と衝撃だったのです。
 

痛い。これは痛い。
見ているだけで全身がゾワゾワしているような感覚。でも、透明なマスクは笑っているのです。
内面を表面に押し出して作り上げるようなやり方はとても好きなので。

どちらかというとモチーフがキャッチーで 2004年のbutbeautiful的なイメージが強かったのでびっくり。
(作家コラボはずっとやっているのですが、ヤンシュヴァンクマイエルの時は作家世界そのまんまだったので)

痛い、けど、壁に投影された光の破片がとても美しく。
これ、ずっと見ていられるなぁ…と思いました。
 

そして最後の今季コレクション「Grace」。ショーを行わず写真と絵本で展開するという面白い試み。
"The Beginning of The End"というもので。クリーチャーが可愛い…。。。

モノクロで撮りましたが鮮やかな造花の中で複数の手や目や、脳が楽しそうに遊んでいるのはなんだか牧歌的で面白かったです…。

で。そのあと急いでもう一個展示を見てきました。こちらは撮影NGなので写真なし。
花屋さんとお花のスタイリングデザイナーである盒彊蠡紊気鵑離疋ュメント的な展示「Regard Intense」です。実は子供の頃毎日見ていた花のカレンダーが盒彊蠡紊気鵑離好織ぅ螢鵐阿任△襪斑里蝓△咾辰り。

写真自体はとても小さくて、デジタルで撮られたもので。欲を言えばフィルムで見たかった。

彼女の花の作品はデジタルでも良いけどこういう「生き方」に焦点を絞った展示で、彼女のひととなりを表現するものとしてはちょっと弱いかな、と。
でも、映像作品がとにかくよかったです。音楽も綺麗でした。
雨の夕方に見るものとしてはとても綺麗でした。
 


一人の人間が作り出せるものに限界はあるけど、その「一人」の枠をどうやって変えていくか、がクリエイションの幅なんだと思う今日この頃です。
共同制作というのは僕は向いていなくて、なんでも全部自分でやりたがるのだけど。
一緒に作りたいというよりは、最終的な「作品」や「制作意図」の裾をもっと広げたいな、って思いました。
 

だーれもいない丸の内のイルミネーション。二人だけの世界みたい。
雨だと地面にも写り込んで倍綺麗です。
 

古いNikonのレンズのカクカクしたボケが好きです。
綺麗な正円は要らなくて、綺麗なコーティングも要らないし、カリカリの芯も要らない。
それが必要な時もあるけど、自分の日常の写真にはそういうハイスペックは要らなくて。

なんとなく不揃いだけど、どこか綺麗だな、と思えるようなあったかいもの。
でも、「癒される」ような暖かさじゃなくて。
どうしようもない寂しさや矛盾を知っているからこそ、触れたくなるような同じ目線のもの。
 

 
自分は誰かや何かを救うことは出来ないけど、はみ出した人や、ものや、気持ちに寄り添うことは出来ると思う。
優等生じゃないし、社会性もないけど、それでもこうして何とか自分の事を表現して生きていますよ、って。
そして、それが、もしかしたら誰かの何かになるかもしれないけど。
それは、僕の意図したところではなく、その人自身の自由だと思う。

とても良い時間を過ごしました。お付き合いしてくれたスギちゃんありがとう。







以下、お知らせです!

レオン2016年度カレンダー、各シェルター&しっぽTV、各所にて販売します!売り上げは経費を抜き、東京キャットガーディアンの猫たちへ寄付されます。
レオンのような家族を待つ猫たちが幸せでありますように。少しでも力になれたら嬉しいです。
何かのついでに桐島から直接購入することも可能です。
販売スタート!

また、レオンの1年間を2冊の写真集にしました。
こちらは販売はしません。
東京キャットガーディアン大塚シェルターに寄贈してますので、是非見てみてください!

そして、11月下旬に光文社から新書で桐島が写真を担当している東京キャットガーディアンの書籍が発売されます。
なんと、レオンも掲載* もちろんシェルターのあの子たちも掲載されます!
編集部の方が桐島の写真を気に入ってくださり、新書なのに帯も巻頭ページもカラーでたくさん写真を使ってくれました。
(こちらの書籍の桐島分印税は全額をシェルターに寄付させていただきます)

amazonペット部門1位!!ありがとうございます!


 

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