夜に沈む、または浮かぶ花。

久しぶりの深夜の花撮影。
どうしてもソワソワ感が拭えなくて、焦燥感がべったり背中に張り付いているときは。
そのまま全部抱きしめて、写真を撮る事にしている。
 

今日咲いた菫の花首を落として。
水を張ったKastehelmiに浮かべる。
少しの風でゆらゆら動いて、透けた花びらと少しの植物のにおいが、落ち着く。

 

物事の美しさをじっと、眺めていたいと思う。
水音だけが響く真っ暗な部屋の中で、シャッターを切っていると、花にも見つめられている気がする。
花は切る人の事を許すそうだ。
それは人間が言った事だから、確かではないけど。そう在って欲しいと思うひとがいるということ。
 

ばらばら、落ちた花たち。
水に揺れて、ふうわり動いて。
少しピントをずらすと水彩画みたい。
 


写真を撮る事で何か変わるというわけではないけれど。
なんとなく、「向き合う」ことはできる気がして。少しだけ安心する。

そのソワソワも、焦燥感も、どうしようもないからこそ。ここに存在するのだから。
僕がまだ、生きているということ。
 

美しさ、とはどういった基準で心に染み込んでくるのだろうと思う。
不安よりは早い速度で底の深さを探ってくるから、そのまま受け入れれば心は綺麗なままでいられるはず。
心が綺麗な自負はないけど、心はいつだって差し出せる気持ちで在りたい。
 

水を含んだ画用紙に、ぼとぼと絵の具を落として、さっとなぞって色を流す。
すこし、乾いたのを斜めで見て面相筆に濃いめの絵の具をつけたい。

髪の毛を描くようにひとすじ、ひとすじ、色を落としてゆく。

花を撮るときは花を描くように感じる時がある。
菫は水を含ませて描くのが美しいと、思った。
 

用意された選択肢を選ぶしかないのではなく、自分で選んだ選択肢の結果が現在の自分でしかないのだから。
素直になることは出来なくても、せめて否定しないでいたいと思う。

ピントは合っていてもいなくても、美しい色彩には変わらない。
画材が何であっても、描く気持ちは変わらない。

暗幕の中の劇場を覗くように、暗いファインダーの中の美しい世界を見てシャッターを切る事は本当に至福。

10分前の夢。
今日はここまで。
おやすみなさい。




 
 
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