真夏の、島根旅。

誘われて、島根県。

数年前にひとりで出雲大社には行ったけど、それっきり。

今回は出雲より南の、山の中の、中。

 

 

石見銀山のお膝元に行ってまいりました。

石見銀山に来たのかというと、そうではないので銀山には行ってないのですが。この土地の緑の色が他の土地の色とは違うのが印象的でした。

 

 

到着して、駅でどしゃぶり。一瞬の隙をついてバスに乗り込むも、霞がかるくらいのどしゃぶり。

同行人が自他共に認める、最凶の雨女と言っているので間違いはないでしょう。。。

 

 

とはいっても、雨の景色が美しいので思わずカメラを向けたくなる。緑の色彩。

日本の森の植物は鉄紺にビリジアンを混ぜて光を当てたような色彩だと思う。美しいけど影がある、水の色。

群言堂本店のカフェでお手洗いに立ったのに、庭があまりに素敵でしばらく帰ってこなかった桐島。

すみません目的が寄り道してしまうと、(精神共に)どこかへ行って帰ってこれなくなります。。。

 

 

お誘い自体は半年以上前にいただいていて、旅はもちろん楽しみにしていたのだけど。
自分自身と周りにいろいろありまして。心が穏やかではないというか、ある意味穏やかにもなったのかもしれないけど。うきうき楽しい心象ではなかったので。
雨の音を聞きながら深い深い緑色を見るのは、とても心地よかったです。

 

 

ランチを食べて、しばらくしたら陽が射してきたのでまたお庭へ。
天井のぶどうの木の木漏れ日がとても優しい。枕木のテーブルの苔たちも喜んでいるよう。

 

 

雨上がりのフィルム。

映り込みの向こう側の世界が呼んでいる気がして。とても遠く感じたのです。

 

 

とても優しい空間で、人の手が加えられたからこその、美しい庭。

この建物も、人の手の温かさを感じる。

お客様だからこそ、お邪魔してるだけの心地よさ。あぁ、綺麗だなぁと客観的にだけ感じる美しさなのかもしれません。

 

 

 

植物と向き合うって、結構しんどい時があるし、それが通りすがりじゃなくて毎日の生活の中にしっかりあったりすると。やっぱり人間て毎日完璧じゃいられないし、できない日もあったりするわけで。

それをやんわり正してくれたり、枯れてみせてくれたりするのも、植物だったりして。

ここでは、植物と人間の距離というか、関係がとても近いように感じました。

 

 

晴れたので町歩き。

結構廃墟ぎりぎりのおうちや、廃墟もあったりする、田舎の村。

過疎化とか、そういう言葉で片付けられるような感じじゃなくて。

人間が「きちんと」生きていくのって、一人の力では限界があるんだと思う。

 

 

こんな、時代劇みたいな街並みがずーっと続いていく。

車で数十分走れば近代的な建物が多いのだけど、この集落は守られている。

建物なんて壊してしまって普通の家を建てたほうが「経済的」なのはみんな知ってて。

そうしない理由がここにはきちんとあるし、ない人は出て行く。

 

 

かなりの年代を感じる郵便受け。椿の彫り物の色がほとんど消えてしまって。

もともとは鮮やかな色だったのかな、と思う。

 

 

子供の頃に遊びに行った祖母の家の奥のほうにもこういうお寺があって。こっちのほうが断然立派だけど。

綺麗な川に草木がぼうぼうしているのが、とても懐かしい。

 

 

塀にでんでん虫。

東京ではあまり見なくなったけど、雨上がりでものすごくたくさんいました。

ふかふかの苔が陽をあびて気持ちよさそう。

気持ちが沈んでいても、光を見て美しいと思うのなら、それはまだ大丈夫なのかもしれない。

 

 

見上げるとムクゲの真っ白な花。

雲間から一瞬光が射して、思わずカメラを向ける。

この次の瞬間には光は消えてしまったのだけど、この瞬間にシャッターを押せたことに自分は意味があるんだと思う。

 

写真を撮る時って、どうしても自分勝手な視野になりがちで。

「うまく撮ってやろう」とか「光を配置するには」とか「ボケを考えてみよう」とか。
そういうのって、全部自分のエゴなんだと思う。
「写真」には必要だけど、美しさ自体はそういうことではないと思うから。
今、この光を見た瞬間の自分の救われた気持ちが、写っててよかったな、と思う。
難しいけど。難しいから、いいな、と思う。

 

 

下を見れば赤い実が川面に輝くようになっていて。
さっきの大雨で水が濁っていて、綺麗な風景ではないのだけど、なんだかとても神々しい光に見えて。
呆然と、その美しさに対峙した時に、その美しさをそのまま許容したいと考えていた気がする。
水の音は心地良いし、光は気持ち良いし。
でも、自分の心は晴れない。
それでいいから、写真を撮ろう、と思った日。

 

 

 

雑草がぼうぼうの神社に龍がいて、鳴き声を聞いたら元気そうでなにより。
木で出来た雨戸の隙間の光がちょっと夜を思わせる。

 

 

夕方になって、お宿に到着。
本日のお宿は他郷阿部家。写真は宿泊したお部屋ではありませんが、お見せ頂いたパッチワークのガラス窓。

 

 

ちょうど夕暮れ時だったので、薄蒼が美しい。
古い硝子をつむいで窓にしています。

 

 

これはお風呂。
がらん、としていて外に面しています。

 

お宿自体の写真はHPにもたくさんあるし、美しさを切り取る作業をする気持ちにはなれなかったので、この辺で。
陽があるうちにお風呂をいただき、真っ赤な蝋燭を眺めました。

 

 

仄暗いお屋敷の中をひたひたと歩くには心地よく。
ちょっと、遠い世界にやってきてしまったな、と思います。

 

続きます。

 


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