それは、白よりも白く @blanc.
夜明け前の、空が一瞬明るくなり始めた時間がとても好きで。
まだ、陽がでない仄暗さと黒から透明な紺色になってゆく空に、細い三日月が引っ掛かっている。
そこにいるのは人のような、人ではないもの。
目で見た景色を残したいのではなく、美しさではないものを撮りたいと思った。
プラスの感情ではないけれど、マイナスの感情というわけでもない。
なんか、ただ、そんなものがそこにあるような。
名前のない、存在。
この被写体には名前はあります。blanc.くんです。友人です。
初めて被写体をお願いしました。変な人です。
緩やかな色彩と光と水面の反射。
肩からの流れに光が落ちて滑るのが美しくていい。
衣装は全部彼の自前&スタイリングなのですが、打ち合わせなしでこの世界観はいい。
テーマとか、何も伝えずただ、撮らせて貰ったに近いのですが。
自分の中ではあって。
撮りながら滲んでいけたらいいな、とか。
「狂気」について撮りたかったのです。
正しいとされているもの、狂っているとされているもの。
見た目なのか、精神なのか、その判断はどこで誰がするのか。
美しく整ったものに、狂気を感じる。
数式とか、建物とかもそう。不規則よりも規則に狂気を感じる。
でも、それって「正しい」ものではないのか。
正しいものが良いものではないけれど、美しくないものは、いやだ。
表面上狂っているように見えるものと、上辺は普通にして生きているものの違いはどこにあるだろうと。
そして、両者の差はなんだろうか。
インターバル連続撮影しています。桐島、入ってます。
海の色と空の色が変わってきて、太陽が昇って人間の気配がしたら、「朝」が終わってしまうような感じ。
何も生まないものがいいし、存在するだけでいい。
植物のような美しさがあるといい。
触れたらそこから火傷するくらいでいいのだと思う。
その眼は、この眼は、何を見ているのか。
撮影することで知りたいとは思わないけれど、入り込んでくる思考はある。
それは、どんなものでもシャッターを押したいと思う。
プラスとか、マイナスとかは関係なく、感情が動いているということ自体に価値があると思う。
どっちが狂っているなんて、ある側面でしかなくて。
幸せかどうかなんて、定義をどこに置くかでしかなくて。
でも、幸せになりたい。とは、思ってないんだな、と。思った。
死神みたいなblanc.くんでした。
また次回の撮影予定も決まっているのでよろしくお願いします。
- 2018.04.24 Tuesday
- 撮影記録
- 23:30
- comments(3)
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- by 桐島ナオ
ネコサツのリンク、見てみました。最初に出てくるコアラ柄のネコさん、覚えてます!!なつかしいです。
それにしても、 アビちゃん、ホントにあの頃からフォトジェニックですね!!そして今は本当に幸せそうな、「おうちの子」のお顔です。ヨダレもいまだに健在とのこと、ほほえましいです。
今後もtwitterでレオン君を見るの、楽しみにしていますね☆ レオン君がいつまでも元気で長生きしますように、お祈りしております。