紫陽花とaria.

 

気づいたら花のようであり、人のようだった。感覚。

仄暗い中にある光と、土の匂い。

生きている、感覚。

 

そんなものを撮らせて欲しいと、2月にariaに伝えた。

春を待っている怖くて乾いた空気の中、6月の色彩を想像して伝えたらariaからすぐに快諾がきて。

とても嬉しかったのを覚えてる。

 

 

人と花が同じ写真を撮りたい、と言って撮らせてくれるというか、同じ感覚でそこに存在してくれる人はあまりいないと思っていて。そういう意味ではariaは人よりも花に近いと思う。動物じゃなくて、植物。

 

 

美しいと思う眼差しの暗さがとても美しくて。

きらきらした湖面ではなく、水底の黒い泥の中に反射する貝の欠片みたいな、そんな光。

 

宇治の方の紫陽花はまだまだとても綺麗に咲いていてくれていて、雨予報だったのに炎天下だったのだけど。

そんな中、ariaは世界の中に入ってしまう。

 

 

上の方に咲いている綺麗な子じゃなくて土の跳ね返りを浴びた子を嬉しそうに抱き上げる。

「桐島さん、この子土まみれできれいですね」

「紫陽花は水が好きだから日を浴びて暑いよりも泥水を浴びて冷たくて気持ちよいんじゃない?」

「そうかも。そうかもですね」

と話したのを覚えてる。

大事そうに紫陽花に少しだけ触れるariaの手が土に触れて黒くなって、白いシャツが汚れていくのが綺麗で。

 

 

去年の夏に撮影させて貰った時よりも呼吸をしていて、「aria、生きてるね」と言ったら嬉しそうにしていたのが印象的。

大好きな絵が毎日描けてとても嬉しいと。

そんな中時間を作って、こうして心を見せてくれてありがとう、と思う。

こうして時間を共有出来るのって、奇跡みたいなものだな、と思う。

 

 

息をのんで、止めて、そのままシャッターを切った写真。

もちろんシャッターで動いてくれるのだけど。同じ瞬間は二度と無くて。

 

今日のレンズは琵琶湖撮影の時と同じレンズにしたのだけど、やっぱりariaと相性がいいみたい。

あの時のような溶けてゆくような感覚とはまた違って、沈み込んでゆくような感覚。

 

 

じっとりとした土くれの中から湧き出てきた美しい青の姿をした水の器。

その姿のままの気配が、しました。

 

それ以上でも、それ以下でもない、美しさ。

生きている汚い美しさ、を撮らせてくれてありがとう。

 

 

その視線の先にいるのは自分なんだと、思う。

 

紫陽花と、ariaでした。

 

もう別シーン撮影させていただいてます。感謝。

続きます。

 

 

 

 

 

東京キャットガーディアン×PhotoCafe桐島ナオ 月イチ*猫撮影会
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